2020年のバーゼルワールドが2021年に延期になったことで、事実上中止になりました。ROLEXは2021年からバーゼルワールドから撤退し、新しい時計見本市「Watches & Wonders」にて出店することが決まっています。2020年の予定ではエクスプローラー1とサブマリーナという1,2位を争う人気機種のモデルチェンジが時期的に期待されていただけに、非常に残念ですが、仕方ありません。仕切り直しで、新しくWatches & Wonders2021のロレックス新作予想をしたいと思います。
※ロレックスは2020年新作発表を9月1日から行うことを決定しました。
2020年の新型モデルの動向
近年のロレックスの新型モデルの傾向はハッキリしています。
一つは新型のムーブメントを搭載し、時計としての機能性を次のステージに進めるということ。2つ目は、往年の名モデルのディテールを取り入れるということ。3つ目は、各シリーズの差別化です。
新型ムーブメントは2017年頃から搭載され始め、パワーリザーブが従来の48時間から72時間に伸びるなど、実用時計としての完成度をさらに高めてきています。文字盤のSWISS MADEの間にクラウンマークが入るようにもなりました。
また、スポーツモデルにおいては往年のディテールを取り入れていることも多く見うけられます。
例えばシードゥエラーの赤色のペットネームやGMTマスター2のジュビリーブレスレットなど、古い初期のものやルーツになっている時計のディテールを取り入れているモデルが増えています。デイトナも黒ベゼルを搭載しましたし、ゴールドコンビのシードもそうです。
差別化では前述のGMTマスター2のジュビリーブレスレット、シードゥエラーの43mmというオンリーサイズなど、各シリーズの差別化が顕著になっています。
元々ほぼすべてのモデルに同じ形状のオイスターケースを使用しています。各シリーズの魅力をさらに引き上げるためには個々のディテールを強調していく必要性がありますね。
最近の新型モデルの傾向はこんな感じです。
候補のモデルとしては2010年に現行型が登場した『エクスプローラー1』と「サブマリーナ」です。両モデルとも10年周期でモデルチェンジしているので2020年がちょうどこれにあたります。
これまでの歴史的に、冒険を嫌う同社ですから、基本的にはデザインはキープコンセプトでしょうが、今回は大胆な発想で考えていきたいと思います。
エクスプローラー1 Ref.224270
3世代前の名作、Ref.1016のフォントを取り入れた新型エクスプローラー1。新型では37mmあたりにサイズダウンさせてくるのではないかと思います。
現在のエクスプローラー1は39mm。腕時計のサイズが大型化した2010年にモデルチェンジしたためですが、2020年現在の腕時計シーンではむしろ時計のサイズは小さくなっている傾向があります。
旧型は36mmのサイズで50年ほど続いていましたので、エクスプローラー1のサイズダウンは古くからのユーザーからの要望も非常に多いものになっています。
37mmのモデルは他にはないため、差別化としても有効です。
現行型であるRef.214270も39mmの”ビッグ・エクスプローラー1”として新たな価値が付くことになるので、一石二鳥とも言えるのではないでしょうか?
往年のディテールという点では、白文字盤も考えられますが、エクスプローラー1は視認性を考慮してか、代々黒文字盤の一種類のみです。
しかし、エクスプローラー2は白文字盤のラインナップもあるので、もしかしたらバリエーションを増やすということで出るかもしれません。
エクスプローラー1が誕生するきっかけとなった”人類初のエベレスト登頂”では、クルーが白文字盤のオイスターデイトを着けていたことから、白文字盤のラインナップ追加は現実的です。
ゴールドなどの貴金属を使用したケースは、探検家のための時計であるエクスプローラー1には似合わないと思います。
サブマリーナデイト Ref.126610LN
サブマリーナデイトの新型はずばり、赤サブの復活です。
赤サブとは、サブマリーナデイトの記念すべき初代モデルであるRef.1680の初期生産分にわずかにみられ、希少価値が高いことで広く知られています。
サブマリーナのペットネームが赤色で書かれていることからその異名が付いています。
シードゥエラーも赤文字になりましたし、純粋にカッコいいと思います。旧型との差別化も計れますしね。現行型で大きくブラッシュアップされたので、新型モデルとうまく差別化するにはこれしかありません。
サブマリーナノンデイト Ref.124060
このモデルはなんだ?と思うかもしれません。新型サブマリーナノンデイトのニューモデルです。
往年のモデルのディテールをふんだんに盛り込んでいます。
まずは007 ジェームズボンドも愛用したRef.6538から。ベゼルのトップが赤色に塗られており、これをレッドトップと言います。初期のサブマリーナによく見られたディテールです。
お次は現在もっとも希少で価値の高いヴィンテージサブマリーナであるRef.6200。このモデルの大きな特徴はエクスプローラー1を思わせる文字盤です。初めてサブマリーナが登場した1953年には3つのリファレンスのサブマリーナが登場してますが、Ref.6200はその一つです。
この二つの旧型のディテールを現代風に組み合わせたモデルが出るのではと予想します。
リューズガードも外してしまえば、サブマリーナデイトとは全く違う腕時計になります。大きく差別化できますね。
コスモグラフ デイトナ Ref.126500LN
新型というよりも、バリエーションを増やすということで、コスモグラフ デイトナのネイビー文字盤を予想します。
ブレスレットもオイスターフレックスを付ければ、よりレーシングウォッチらしさが増します。
オイスターフレックス、貴金属の高額なモデルばかりに装着されているのでもったいないですよね。ヨットマスターとかデイトナとか。
シルバーのケースに良く合うのはわかっているので、ステンレス製のものにも着けて欲しいという願望です。
2020年の予想まとめ
2020年のロレックスの新作予想をお届けしました。
いかがでしたでしょうか?
2020年のバーゼルワールドは中止になり、新作発表が延びてしまい、業界関係者だけではなく、世界中のファンが新作発表を待っていると思います。。
延期は本当に残念でしたが、楽しみはよりましたと思います。
新型コロナウィルスの収束と、2021年にはWatches & Wondersが無事に開催されることを願いましょう。