高級腕時計は中古品で購入してもOKです。と、言いたいところですがそうはいかないブランドがあります。この記事では中古品で購入するなら特に注意したい時計ブランドを紹介したいと思います。
USED高級時計を購入する時に注意すること
中古品を購入する際に注意する点は以下3点です。
・アフターサービス
・付属品の有無
・時計の状態
中古品はどんな人がどんな状態で使ったかわかりません。購入時に正常に動作していても、新品で購入するよりは止まったり不具合が出る可能性が高くなります。
購入するお店でアフターサービスは受けられるか、保証は期間はあるか、またどのくらいの期間かはしっかりと把握しておきましょう。
付属品はあるに越したことはないですが、保証書がないとオーバーホールを受け付けないブランドもあります。(少数ですが)
また、今後売却する際に価格に影響が出てくるので、大きな価格差がない限り付属品があるものを選んだほうが後々お得かもしれません。
高級腕時計の中古品の多くは、磨きをしてから市場に出てきますが、時計の管理体制にうといリサイクルショップなどではそのまま出していることもあるので、商品説明はよく見てから購入しましょう。傷が気にならない方はいいですが。
また、機械式の腕時計は技術のある時計修理店に頼めば何とかなりますが、クォーツ式の腕時計は電子基板が入っているので、制御系の不具合の場合、電子基板をそう取り換えになります。これに対応していないブランドでは、クォーツ式のモデルは壊れてしまえばそれで終わりなので、このあたりも注意する必要があります。
それでは中古品購入の場合、注意しておきたいブランドをあげていきます。
PATEK PHILIPPE/パテックフィリップ
世界最高峰の腕時計ブランド、PATEK PHILIPPE(パテックフィリップ)時計好きなら誰もが憧れる腕時計ブランドであり、最後にいきつくブランドでもあります。
ヴィンテージ、現行モデルとも最高の仕上がりを見せる腕時計は誰でも手に入れたいと思うはずです。内部のムーブメントの部品も職人が一つ一つ丁寧に作り上げており、美しいムーブメントという点でも世界最高峰です。
現行モデルの最安値のモデルは、ラウンドウォッチの始祖と言えるクラシックウォッチ「カラトラバ」です。3針のシンプルなモデルですが、定価で200万円弱はします。
元々、貴族の嗜好品であった腕時計ですが、パテックフィリップもその一つ。
頑丈さはトップクラスとは言い難い腕時計ブランドです。スポーツモデルであるアクアノートやノーチラスもそこまで頑丈とは言えず、故障トラブルも数多く報告されています。
また、中古品でも最も安いモデルがカラトラバですが、非防水の腕時計になります。水気に注意しないと時計内部に水分が入り込み高額修理ということもあり得ます。
特筆するべきはオーバーホールの値段の高さです。シンプルな手巻きモデルで11万円、自動巻きが12万円します。また、20年以上前のヴィンテージモデルになれば、スイス本社にて見積もり、修理という流れになって相当高額なオーバーホール代金がかかります。
あまりに修理費が高額すぎて、パテック本社でのオーバーホールをキャンセルしてもキャンセル料が7万円とほんとうにお金持ちの戯れです。
古いカラトラバが100万円以下で売っていることもありますが、今後オーバーホールに出すと、下手をすると時計代金よりも高額になるケースもあります。
中古品の腕時計の値段だけを見て、甘く見ないほうがいいブランドです。
OMEGA/オメガ
日本人にも人気のオメガ。理由はパテックフィリップと同じ、オーバーホール代金です。
特に注意したいのが、オメガの人気モデル、スピードマスター。
スピードマスターはオメガの屋台骨を支える人気モデルだけあって、生産量も多くまたかなりバリエーションが多いモデルです。
安い中古品になると、10万円台前半で購入することが可能です。
しかし、クロノグラフ機構を有しているため、機械式の腕時計としては内部が複雑なモデルになります。これをオメガの正規店にオーバーホールに出せばオーバーホール代金がかなり高額になることも。多くの場合で10万円は超えるでしょう。
永く愛用するなら割高になりますが、コーアクシャルムーブメントを搭載した現行品を購入することをおすすめします。
TAG HEUER/タグホイヤー
タグホイヤーと言えば昔ならF1の公式タイムキーパー、最近ではプロサッカーでも公式タイムキーパーを務めていました。
高級腕時計ブランドの中では手が出しやすい価格帯のモデルが多く、初めての高級腕時計として選ばれることも多いブランドです。
しかし、タグホイヤーは中古品や並行輸入店で購入すると大きなデメリットがあります。国内正規取扱店で購入した時計(正規品)については、「エドワードクラブ」への会員登録ができ、修理やオーバーホールが会員価格で受けられます。
この「エドワードクラブ」に入っていないとどうなるか?オーバーホール代が1.5倍ほどかかります。
いわゆる並行差別というものですね。
並行輸入店で購入すれば、腕時計自体の価格は安い、でもオーバーホール代は高い。正規店で購入すれば時計の価格は高いが、オーバーホール代は安い。
長く使うなら正規店。今後売却して次の時計を買うなら並行輸入店ですかね。
Breitring/ブライトリング
男らしい腕時計と言えばブライトリング。クロノマット、ナビタイマー、スーパーオーシャンなど魅力的なモデルがそろっています。
ブライトリングで注意すべき点は、その造形です。
ブレスレットで金属ベルトを選ぶと5連リンクのものが多く、ケース裏に彫り物が多いのがブライトリングの特徴ですが、汚れが付きやすい、たまりやすいという欠点があります。
また、ケースやブレスレットの仕上げもポリッシュ仕上げの部分が多いです。
確かにカッコいいんですが、傷も付きやすいですし、汚れもたまりやすいのは毎日使うのには大変そうです。
それとブライトリングには並行差別があります。オーバーホール代は正規品に比べて並行輸入品は2倍のお値段になります。
例えば自動巻きモデルは正規品で40000円ですが、並行輸入品になると80000円かかります。
ただし、ブライトリングの時計は並行輸入品と正規品の価格差が大きいので、そのぶんは中古品の価格的に魅力があります。
FRANCK MULLER/フランクミュラー
ブレゲの再来と呼ばれるフランクミュラーの腕時計は、特徴的なトノー型のケースに文字盤の数字。数ある腕時計ブランドの中でもこれほど優雅なコレクションはありません。
しかし、これはよく言われることですが、フランクミュラーの腕時計は純粋に故障が多いと言われています。
私の周りでもフランクミュラーの故障トラブルは昔からよく聞きます。自社ムーブメントのモデルは複雑機構のものが多く、オーバーホールも高額、エタ社ムーブメントのモデルでも故障時は本社送りということで、オーバーホールの平均的な期間はなんと2か月。
これでは気軽に楽しむことができません。腕時計初心者で一本使いをお考えなら最初は他のブランドにいったほうが無難と言えます。
ちなみに正規店購入の保証書がないとオーバーホールすら受け付けてくれません。最強の並行差別です。
USEDウォッチを安心して購入するなら
中古品を安心して購入するなら、昔からあって信頼のおけるお店で買うのが一番です。
中古品のクォリティーにこだわりアフターサービスも万全のお店がいいですね。
特におすすめなのが銀座ラシンです。中古品のクォリティーにこだわり、アフターサービスも万全なので安心して購入できると思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
せっかく高級腕時計を購入するなら、永く安心して使うことができるブランドのモデルを選びたいものです。
もちろん今回紹介したブランドは素晴らしい時計ブランドなので、買うことは問題ないと思います。2本目、3本目で楽しんだり購入した後のことを考えていれば、うまく付き合っていけると思います。