憧れの高級腕時計ってありますか?最近では高級時計ブームで、「ロレックス」や「オメガ」以外にも、「パテック・フィリップ」「フランクミュラー」「ウブロ」など、他の高級時計メーカーも広く知られるようになって来ました。
高級時計は買って終わりではありません。使っていくうちに故障もしますし、オーバーホールも必要です。持っているだけで自動車のように税金はかかりませんが、使っていくならそれなりのお金はかかります。
この記事では、私のような一般の方が買うと、「苦労するだろうな」という高級時計ブランドを挙げていきたいと思います。
高級腕時計の所有はお金がかかる
世間一般で高級腕時計というと、基本的には「機械式」のムーブメントを搭載したもので、お金がかかります。
それは車の車検と同じく、正常に動き続けるためには「オーバーホール」が必須だからです。頑丈で故障が少ないロレックスの腕時計でも、10年に一回は6万円~10万円のオーバーホール費用が掛かります。年換算で言うと大したことありませんが、一回に払うお金としてはけっこう大きいですよね。
今回紹介する時計ブランドは、オーバーホール代金が高額なものや、購入の仕方によってその金額が大きく変わってしまうものを紹介しています。
買ってはいけない高級腕時計ブランド①「パテック・フィリップ」
高級腕時計ブームの最中、知名度を大きく挙げているのが「パテック・フィリップ」です。いわゆる世界一の時計メーカーで、1839年に誕生しました。
時計の見た目に直結するケースの仕上げから、文字盤へのこだわり、普段は目にすることができないムーブメントの部品にさえも装飾が施してあったりと、考えられる限りの贅を尽くした腕時計を造り続けています。
著名人でも元ZOZOの前澤さんや歌手の福山雅治さん、名司会者の上田晋也さんなど、その道のトップの方々が愛用していることでも知られています。
買ってはいけない理由その1|オーバーホール代金が高額
パテック・フィリップは世界一の時計メーカーです。そのため、オーバーホールの際は時計を最もいい状態にしてくれます。そう、だから高いんです。
パテック・フィリップの機械式で手巻きのモデルのオーバーホール代金は121,000円~でもちろん交換部品代などで、それ以上のお金が必要です。
しかも、古いモデルになると本国スイスでの見積もり&修理となるため、恐ろしいほどの時間とお金がかかることがあります。
また、オーバーホール費用が高額すぎて、見積もりキャンセルをする場合も70000円ほど請求されます。
買ってはいけない理由その2|故障が多い?
私の勤めている会社にもパテック好きでカラトラバ トラベルタイムとノーチラスを所有してる上司がいますが、毎日違う時計を付け替えています。なぜなら、意外と故障が多いからだそうです。
故障となると些細な事でもパテック・フィリップなら万単位のお札が飛んでいくので、毎日は着けられないと語っていました。ちなみに会社には、時計をボーっと眺めてても良い暇そうな日に着けて来るそうです。大事な日に着けて来るんじゃないんですよ。
ようは、お金持ちが愛でる腕時計ブランドだということです。
使い方次第だとは思いますが、頑張って一本購入して、なるべく毎日着けたい!という方にはあまり向いてない時計ブランドです。
買ってはいけない高級腕時計ブランド「ロレックス」
誰でも知っていて、誰でも憧れるのがロレックスです。機械式腕時計にしてはとにかく頑丈。おそらく世界中で最も愛用者の多い時計ブランドで、数も世にかなり多く出ているとは思うんですが、価格ドットコムなどを見ても、まるで悪口を書かれていない。すごいブランドです。
しかし、天下のロレックスだからこそ買ってはいけないと言える独特の理由があります。
買ってはいけない理由その1|窃盗が怖い
最近でも銀座のロレックス専門店に、昼間っから強盗が入りました。
現在ロレックスの並行価格での相場はひどいことになっています。一番人気のデイトナは3倍以上、他のモデルでさえも2倍近く高騰しているモデルが多数あり、現行モデルを100万円以下で見つけようと思うとかなり限られてきます。
加えて、ロレックスのほぼ全てのモデルにはオイスターケースが採用されており、遠目から見ても、素人でもそれがロレックスの腕時計だということはわかります。
特に海外に旅行や出張で出た際には、窃盗が怖いですよね。ぱっと見ですぐにロレックスとわかってしまう上に、たたき売りしても100万円以上は硬い。これはハッキリ言って、盗る側からしたら手っ取り早くて簡単です。
100万円の札束を手首に着けて歩いているようなものです。
盗難にあった時のために、ロレックスを所有している場合は、シリアルナンバーを必ずメモっておきましょう。
買ってはいけない理由その2|偽物はプロでも見抜けない
最も偽物が多い時計ブランドはこのロレックスです。もう数十年も前から、精巧な造りの偽物が市場に出回っています。
よく「偽物ロレックスの見分け方」みたいな動画がYouTubeにありますが、それくらいのレベルの偽物なら楽勝です。
2000年代から偽物流通防止のために、ロレックスのガラス風防には「王冠透かし」なるものが刻印されるようになりましたが、最近の偽物にはその「王冠透かし」が入ってあったり、ガラス風防だけ本物を使ってあったりと、プロでも見分けることが困難な偽物が流通しています。
中古品や並行品を購入する場合は、安くてもオークションやフリマサイトなどで買わず、必ず信頼できるお店で買うようにしてください。
どうしても心配な方は正規店で買うようにしましょう。何十万円、何百万円も払って「偽物だったらどうしよう」なんて考えたくないですよね。
買ってはいけない高級腕時計ブランド「フランク・ミュラー」
高級腕時計ブランドにしては割と最近のブランドですが、知名度が高く、独特な形状をしているのが個性を発揮できるフランク・ミュラー。このブランドは正規店と並行店での価格差が大きいことで有名です。並行店で購入すれば50%ほどの価格で買えてしまいます。ここが落とし穴なんです。
買ってはいけない理由その1|高い使い捨て時計になる可能性が
フランクミュラーは並行差別が特にひどく、並行店での購入は正規でのオーバーホールが受け付けてもらえません。そのため、ひどい故障となり部品の交換が必要になっても、並行店で購入したものについては、直せない可能性も残ります。
最低でも数十万円もする腕時計が高い使い捨て時計になる可能性があるのです。
買ってはいけない理由その2|フランク三浦の存在
はい、「フランク三浦」です。フランクミュラーの腕時計のケースといえば非常に美しいトノー型で、他の腕時計ブランドにはない魅力があります。
しかし、そっくりさんの「フランク三浦」があまりに有名になったため、あなたがフランクミュラーを着けていてもフランク三浦だと思われるかもしれません。もしもあなたが普段から服装にも気を使い、誰からも一目置かれるような、貫禄があればそんなことは問題にならないと思いますが。
「腕時計だけ高級」的な服装だと「フランク三浦かと思った」と言われて嫌な気分になるかもしれません。私の勤めている会社の別部署には、フランクミュラーを着けてるのにあだ名が「三浦」の人がいます。本名は「小山田さん」です。オシャレにはけっこう疎い方なんです。
買ってはいけない高級腕時計ブランド「ブライトリング」
パイロット向けの「ナビタイマー」が有名で、男らしく玄人向けの腕時計が多いブライトリング。熱心なファンが多い時計ブランドでもあります。しかし、このブランドも並行差別がキツいです。
買ってはいけない理由その1|並行品は2倍のオーバーホール料金
ブライトリングは正規店での購入者を対象に、スタジオ・ブライトリングと呼ばれる会員制度を設けています。
例えば正規店購入でスタジオ・ブライトリングに加入している際の、機械式腕時計のオーバーホール代金は40000円ですが、並行店での購入品となれば、2倍の80000円となります。ブライトリングの腕時計は5年程度でオーバーホールを推奨しているので、10年で160000円+部品代です。
並行店でせっかく安く購入できても、ロレックスの倍以上の維持費がかかる計算になります。
買ってはいけない理由その2|デザインの変更が激しい
ブライトリングはモデルチェンジする際に大きく見た目のデザインが変わります。オールドナビタイマーやスーパーオーシャン ヘリテージなど昔から変わらないデザインのものもありますが、多くは名前だけ一緒で何のモデルかわからないくらいのモデルチェンジ具合です。
今気に入って購入しても、5年後、10年後には古くさく見えるかもしれません。また、こういったモデルは売却時にもあまりいい値が付くことはありません。
ロレックスや他のブランドは「デザインが変わらないこと」を売りにしていることが多々あります。革新的で変わる意欲があることはいいことかもしれませんが、資産性や永く使えることに価値が重い高級腕時計では、ストロングポイントにはなりません。
買ってはいけない高級腕時計ブランド「ウブロ」
派手なモデルも多く、若い男性にも人気のウブロ。クラシックフュージョンなど落ち着いたデザインのものもあって、私の地元福岡でもかなり愛用している人が増えてきた印象にあります。かくゆう私も購入しようと思い立ち、何度かブティックに通いました。しかし、細かいところでどうにも納得がいかず・・・。かなり個人的な意見なんですがね。
ぱっと見はめちゃくちゃカッコいいです。高級感のあるラバーベルトもかなり良い感じなんですけどね。
買ってはいけない理由その1|微妙な並行差別
ウブロも並行差別を設けていますが、ブライトリングやフランクミュラーほどではありません。ウブロは並行店で購入したものに関しては、オーバーホール代を1.5倍ほど取られます。(その代わりに並行店で買えば、20%~30%引きくらいで買えます。)
元々ロレックスを超える価格帯の高級ブランドのため、オーバーホール代が元から高いんですよね。人気の自動巻きクロノグラフで、90000円~。並行店購入品であれば135000円ほどかかるということです。5年に1回なので、なかなかの維持費がかかります。
それに今後はわかりません。さらに並行差別がひどくなっていくことも考えられます。
買ってはいけない理由その2|かっこよすぎるデザイン
ウブロの腕時計のデザインは本当によくできています。単体でカッコよすぎるんです。
しかし、腕時計は装飾品です。自身を引き立ててこそだと思います。服装に気を使っていないと、腕時計がかなり浮いて見えてしまいます。プロ野球選手やサッカー選手が着けているのはかなりカッコいいですが、自分に似合うかは別です。
私はこれが主な理由で、ウブロを買うのを断念しました。腕時計は試着してみると、とにかくカッコいい、しかし似合わない。似合う服装が思い浮かばない。悲しかったですが、衝動買いせず良かったと思っています。
もっと若くてイケイケの時に出合いたかったです。
高級腕時計、買ってはいけない主な理由
ここまで「買ってはいけない高級腕時計ブランド」ということで、パテック・フィリップ、ロレックス、ブライトリング、フランクミュラー、ウブロをあげてきましたが、一番大きな理由は購入後のメンテナンス、オーバーホールの心配だと思います。
紹介してきた中の話はあくまで「正規メーカー」に直接オーバーホールを依頼する、ということが前提での話です。
しかしこれは、オーバーホールを専門としてやっているところに出すことで、回避できる悩みです。
この「ウォッチカンパニー」では、通常のメーカーのオーバーホールよりもかなり安く、時計のオーバーホールを受け付けてくれます。
よくある窓口だけの会社ではなくて、ブランドによって専任の技術者がおり、社内でオーバーホールを行ってくれるところに安心感があります。
しかし、「順正部品による修理」をうたっていますが、ものによっては部品が手に入らないこともあるようです。こういうところでオーバーホールを依頼するなら、原則故障する前に早めに出すということを念頭に置いておいてください。
修理実績もかなりたくさんUPされているので、ぜひ一度見てみてください。
買ってはいけない高級腕時計ブランド まとめ
今回は買ってはいけない高級腕時計ブランドということで、お送りしてきました。
断っておきますが、「絶対に損をする」とか「絶対に後悔する」ということではありません。他の高級ブランドに比べてリスクが少し大きいところを紹介させてもらったまでです。
今回紹介した高級腕時計ブランドでどうしても欲しいモデルがある!というなら、即決していいと思います。しかし、高級腕時計は高い買い物なので、買うときだけでなく、買った後のことも少し考えておいていただきたいのです。
我々一般人からすると、高級腕時計を買うということは勇気がいることです。よく調べて、よく考えて、試着して、買うことをおすすめします。