高級腕時計はたいていが機械式なので、オーバーホールを定期的にする必要があります。なんとか安くすませたいけど、よくわからない業者に大切な時計を預けるのは心配。そんな方におすすめの腕時計修理会社を2社ほど紹介します。
※ヴィンテージロレックスのオーバーホールにおすすめのお店はコチラです。↓↓↓↓↓↓↓
実績と低価格を両立する2つの会社
どちらも超有名な時計修理専門業者なので、安心して大切な腕時計を任せられると思います。どちらの業者も年間2万本以上のオーバーホールを行うので、ノウハウや技術力はかなり期待できます。
高級腕時計の修理専門業者でおすすめするのは、WATCH COMPANY(ウォッチカンパニー)とC I E N(シエン)の2社です。
どちらも価格、納期ともに優れ、実績も十分。日本の時計修理業界の中でも人気を2分するほど実力のある会社です。
2社ともに、腕時計のオーバーホールが正規メーカーの50%ほどの金額ででき、腕時計修理と仕上げの工程を専門の職人がおこなうため、仕上がりにも定評があります。
オーバーホール業者:WATCH COMPANY(ウォッチカンパニー)とは
ウォッチカンパニーはなんと自社の技術者が30名以上も在籍しています。この人数は、ブライトリングジャパンやフランクミュラーの輸入代理店の技術部門の技術者在籍数と同じくらいです。
もちろんこの業界では最大級の大きさになります。
修理前に行う見積もりは、実際に担当する技術者が分解、作成するので解りやすいと評判です。トヨタのディーラーみたいですね。
また、特にロレックスのオーバーホールでは、ROLEX.SAの技術部門に在籍していた技術者がチームを組んで修理にあたっているので、非常に安心感があります。
HPには技術者の顔が出た紹介もあり、どんな人が自分の腕時計を見てくれるのかがわかるので良いですね。顔出しは何でも説得力があります。
HPによると、業界内では屈指の名門校「ヒコ・みずのジュエリーカレッジ」卒の技術者が多いようです。
パテック・フィリップ ジャパンやブライトリング ジャパン、アンティークウォッチ専門店では非常に有名な老舗、ケアーズの技術部門に技術者を多数輩出している名門校出身の技術者というのは心強いですね。
修理例の中にも古いアンティークの時計や、フランクミュラーの複雑機構を搭載する時計があり、非常に技術力が高いことがうかがえます。
オーバーホール業者:CIEN(シエン)とは
シエンの特徴は安く腕時計のオーバーホールが出来るという点でしょう。例えばロレックスのシンプルなモデルであれば、新品仕上げを入れて部品の交換さえなければ30000円でできてしまう点が良いところだと思います。もっと言うと新品仕上げがなければ23000円です。
シエンにはメーカーに所属していたエンジニアや技術歴が20年以上ある技術者が在籍しているということで、自社で修理工房を持ち、修理をしているから中間マージンが取られず、この金額を可能にしているようです。
また、ネームバリューもあるので安心感もあります。この価格で信用できる専門業者はシエンくらいでしょう。
こういった業者さんは信頼が命なので、「有名」というのはそれだけで信頼できます。どこかの業者さんみたいに無駄に広告ばかり出してないところも好感が持てます。
料金比較表(ロレックスを例に)
オーバーホールにかかる金額を、ROLEXを例に簡単に表にまとめてみました。この表は2024年6月のものです。
それぞれのHPから他のブランドの腕時計の価格表も見られるので一度見てみてください。
この表は、オーバーホールのみの金額になります。シエンも、WC(ウォッチカンパニー)も3針モデルのエクスプローラーやサブマリーナ―ではあまり差がありません。納期はシエンの方が1週間くらい早いです。新品仕上げを入れるとプラス11000円くらい金額が上がります。
とにかく安くあげたいと考えている方ならば、シエンかWCで新品仕上げなし、オーバーホールのみ実施すれば、27500円からオーバーホールができてしまいます。
もちろんブランドによって腕時計のオーバーホール料金も変わってきますので、各ブランドの価格表を見てみましょう。
時計のケースの新品仕上げは必要か?
オーバーホール時にセットでおこなうことが多い、新品仕上げ(研磨)。
これは好みによるでしょう。例えば、ロレックスのスポーツモデルならメーカーにオーバーホールに出してもわざわざしない方もいます。
アンティークのモデルなら研磨を行うことはあまりありません。それは、オリジナルのケース自体が希少だからです。
ちなみにロレックスのケースであれば5回ほど研磨できるよう設計されています。
それ以上研磨するとケースが痩せて、防水性が失われます。そのために研磨しないのと、未研磨の個体は生産終了後、もっと言えばオーバーホール受付終了後に希少性が上がり、価値が上がります。
時が経ってヴィンテージとして価値が上がる腕時計には、あえて研磨はしないんですね。
現行モデルで言えば、まだまだ先の話ですが、何十年か先を考えて使うのもロマンがあります。
私の知り合いで何十年も愛用して、傷だらけでボロボロのサブマリーナーを嬉しそうに見せてくれるおじいちゃん(社長)がいますが、そのサブマリーナー、使い込まれすぎていてめちゃくちゃカッコいいんです。
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※画像はイメージです。そのおじいちゃんのサブマリーナ―もこんな感じでベゼルは灰色に退色するまで使いこまれており、ルミナスポイントは取れちゃってます。
お金を出せば高価なモデルはいくらでも買えますが、何十年も使った時間、一つ一つの傷はそのオーナーだけのものです。
そんな使い方もいいと思います。
ただ、ドレスモデル、例えばデイトジャストやデイデイト、オイスターパーペチュアルなんかは傷だらけではキャラクターに合わないような気はします。
もちろんスポーツモデルでも、ピカピカの新品のようであれば、気持ちは良いですよね。
下の画像は、ウォッチカンパニーの研磨事例からお借りしました。GMTマスターの研磨ビフォアフターです。
ケースの研磨ビフォアフター
数年間、日常使いしていくとこんな感じに小傷が付いてきますよね。
使い込まれた感じもカッコいいですが、ピカピカの鏡面仕上げも気持ちが良いものです。
ブレスレットの研磨ビフォアフター
使い込まれて鏡面仕上げとサテン仕上げの区別がつかないくらいになってます。ロレックスに限らず、鏡面仕上げの面は爪が当たっただけでも小傷が着いちゃうんですよね。
買ったばかりのころは少しの傷でもショックを受けてました。
研磨するとケースもブレスもピカピカですね。本当に新品のようです。
特に最近のモデルは、ブレスの真ん中も鏡面仕上げになっているモデルが多いです。ポリッシュ仕上げのみのブレスを使っているのが、エクスプローラー、サブマリーナー、シードゥエラー、オイスターパーペチュアルくらいでしょうか。
鏡面仕上げは高級感はあるんですが、傷がすごく入りやすいんですよね。
現行モデルをオーバーホールするならぜひ新品仕上げをしたいですね。
オーバーホールに出すまでの期間はどれくらい?
時計修理会社のHPを見ると、3~4年ごとにオーバーホールを行うのが適切とあります。
確かにそれくらいの頻度で行えば、油が乾く前に実施できるので時計にはいいでしょう。
ただ、機械式時計を使う周りの人は5年から7年くらいでオーバーホールしている人が多いです。
特に何本か時計をお持ちで日替わりで使う方なら3~4年というのはあまり気にしなくていいのではないかと思います。
ちなみにロレックスの現行モデルは10年に一度とHPでうたっています。説明書にも書いてますね。10年に一度なんて忘れてしまいそうです。
腕時計のオーバーホールはまず見積もりから
腕時計をオーバーホールをする際は、まず見積もりから入ります。
まず分解し、故障は?部品に破損はないか?交換しないといけない部品はないか?を見ます。
それから費用がいくらかかるか見積もりを出してくれます。
それからキャンセルすることもだいたいの業者さんは可能です。
ちなみにシエンとウォッチカンパニーはキャンセル時にお金はかかりません。
それだけ自信があるんでしょうね。正規メーカーの中にはキャンセル時にキャンセル代がかかるメーカーもあります。超高級で雲上時計と名高いパテック・フィリップはなんとキャンセル料に70000円取るそうです。恐ろしい。
とりあえず、ウォッチカンパニーさんとシエンさんは見積もり無料なので、動かない時計、ずっと棚に入っていた時計があれば、一度無料見積もりをしてみることをおすすめします。
腕時計のオーバーホールならこの2社 まとめ
ここまで読んでいただいてありがとうございました。高級な機械式腕時計は車と同じで、定期的にメンテナンスしないと精度が落ちたり、故障して動かなくなってしまいます。大事な腕時計のためにオーバーホール業者は安心できるところに任せたいところです。
今回紹介した2社のHPには、作業中の写真や、いろんなモデルがバラバラになった写真も見られます。
故障の症状も書いてあるので、お手持ちの調子の悪い腕時計がどれくらい料金がかかるかだいたいですが、わかるかもしれません。
また、時計についての豆知識など面白い記事も両ホームページには沢山あります。
修理実績を眺めているだけでもおもしろいですし、かなり勉強になるので時計好きにはおすすめです。