毎年ロレックスの新作が発表されるバーゼルワールド。昨年は青黒のGMTマスター2やコンビモデルのシードゥエラーが発表されて話題になりました。2020年は、二つの定番モデルのモデルチェンジ時期と重なるので、各メディアも非常に注目されると思います。この記事ではロレックスの2020年新作を予想したいと思います。
バーゼルワールド2020
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2020年のバーゼルワールドは、もう一つの新作発表イベント、SIHHと連日して開催されます。これまではバーゼルワールドが3月、SIHHが1月開催だったので、日程はだいぶ後ろにずれ込むこととなりますが、連日開催ということで、参加者も2度スイスに足を運ばなくてもいいようになっています。
SIHH 2020:
2020年4月26日(日)~4月29日(水)
バーゼルワールド2020:
2020年4月30日(木)~5月5日(火)
現在では、SNSが発達して、各ブランドも大金を払って、時計の見本市にブースを出すか出さないかを考えるようになって来ました。近年、ブース出展料がより高額なバーゼルワールドからSIHHに移るブランドも増えていたので、今回はスイスの時計ブランドが団結した形になりますね。ネット社会はより高度に便利にはなっていますが、こういった毎年のイベントはずっと続いてほしいものです。ネット上だけなんてなんか寂しいですからね。
※新型コロナウィルスの影響で2021年に延期、事実上2020年は中止となっています。
近年の新型モデルの傾向は?
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近年のロレックス新作の傾向として、現在、ムーブメントのブラッシュアップに力を入れています。具体的に変わっていってる部分は、パワーリザーブです。これまで48時間だったものが、新ムーブメントに変わって72時間に延びています。
これは、ロレックスウォッチがさらに実用的になってきているということです。また、ロレックスにとっても旧型のムーブメントと新型のムーブメントを両方生産するのは効率的ではありません。統合したいでしょうね。
他には文字盤下部の「SWISS MADE」の表記です。
1990年代初頭にこの表記に変わって約30年たちましたが、2017年からはSWISSとMADEの間にクラウンマークが入るようになりました。文字盤の上にも下にもクラウンマークが入るんですよね。まあ下は非常に小さく入るんで、そんなには気にならないですけど。
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また、往年のモデルのディテールも少しずつ取り入れてくるようになりました。2019年にはコンビカラーのシードゥエラー、2018年にはジュビリーブレスを着けたGMTマスター、2017年には赤シードゥエラー、2016年には黒のベゼルを搭載したコスモグラフ デイトナです。温故知新ってやつですね。
また、これまでの既存モデルの差別化も図っているように見えます。GMTマスターはジュビリーブレスのみのラインナップとなりましたし、シードゥエラーは43mmと他にないサイズ感です。こうした形で、より一層それぞれのモデルの特徴を顕著にし、ユーザーが複数のモデルを所持してくれるのを狙っているんじゃないでしょうか?我々ユーザーからしても、それぞれのモデルに特徴があったほうが、所有する喜びは大きいと思いますし、今回の予想もその辺を考えながらしていきたいと思います。
変更されるディテール
・新型ムーブメントに入れ替え
・他モデルとの差別化
・古いモデルのディテールを取り入れる
GMTマスター2
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上の写真は現在のGMTマスター2ステンレススチールのラインナップです。2019年のロレックス新作発表とともに、黒ベゼルのRef.116710LNがディスコン(生産終了)しました。
現在はこの2種類なんですが、なんかバランス悪いですよね?赤青と青黒のモデル。カラーリングだけで見るとすごく偏ってませんか?
ということで、2020年の新作予想ではもう一種類GMTマスター2が追加されると予想します。
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ディスコンとなったRef.116710LNをジュビリーブレスにアップデートしたRef.126710LN。これが一番しっくりきますね。前作のRef.116710LNは不人気モデルであったGMTマスター2を人気モデルに押し上げた功労者です。ロレックスもさすがにこのモデルは大事にするのではないでしょうか?
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古いモデルにもある赤黒モデル。通称コークカラーです。未だに人気は根強いカラーリングのモデルです。古いモデルのディテールを取り入れるということと、他モデルとの差別化という点でこの赤黒モデルも非常に有力な候補です。この赤黒モデルがGMTマスター2のラインナップに加わると、カラーのバランス的には凄くいいように感じます。
エクスプローラー1
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現行エクスプローラー1Ref.214270は2010年に発表されました。その前は2000年、その前は1990年です。もうわかりますね?エクスプローラー1は2020年に新作が発表されるという予想です。2010年に発表された現行モデルは、大型の腕時計が流行したために大型化を余儀なくされました。Ref.214270は確かに素晴らしいモデルですが、ロレックスはどう思っているんですかね?
また、2020年1月1日にロレックスのほとんどのモデルで価格改定が行われ、定価が上がりました。その中で価格改定を行わなかった唯一のモデルがこのエクスプローラー1です。新型投入の前に現在残っている在庫を捌けさせるためではないでしょうか?いよいよモデルチェンジの信憑性が上がってきました。
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現在36mmだったエクスプローラー1の復活を望む声は少なくありません。
生産終了してから10年近くがたっていますが、中古市場では活発に取引がされていますし、市場価値もどんどん上昇しています。やはり、袖から少し顔をのぞかせる控えめで小ぶりなエクスプローラー1の方がエクスプローラー1らしいと思います。
でも昔と同じ36mmに戻すというのはロレックス的にはなしでしょう。常に進化を続けるというのがロレックスの理念です。
そこで、新作は37mmサイズにダウンサイズしたエクスプローラー1を予想します。37mmというサイズは他の高級ブランドでも最近流行りのサイズ感です。
ヴァシュロン・コンスタンタンのオーバーシーズやオーデマ・ピゲのロイヤルオークなど、ここ数年でダウンサイズしたものを発表して好評を得ています。これならオイスターパーペチュアルやデイトジャストなど他のモデルとの大幅な差別化ができますし、古いモデルのディテールを取り入れるというところにも通じます。これもし当たったらすごいことですよね?
サブマリーナ
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サブマリーナもエクスプローラー1と同じくして2020年に新作が出る予定です。現行モデルではデイト付きが先に出たので、今回もデイト付きが先に出されると予想します。
変更点はムーブメントの変更くらいで収まるのではないでしょうか?2019年のヨットマスターもムーブメントの変更くらいしかありませんでした。
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何もないと新作予想記事はさみしくなるので、青ベゼルを着けたサブマリーナがラインナップに加わると予測します。というか希望します。
すでに文字盤も青のサブマリーナは存在しますが、青色のセラミックベゼルを開発するのにロレックスは巨額の開発費をぶち込んでいるので、もっとラインナップを増やして青いベゼルのモデルを世に出したいと思っているはずです。
スポーツモデルはデイトナからサブマリーナまで、ほとんどのモデルが黒いベゼルを採用しているので、バリエーションを増やす意味でも青ベゼルはありだと思います。
デイトジャスト
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昨年新作が発表されたデイトジャスト36 Ref.126200。GMTマスターやシードゥエラーのように大々的に注目を集めたわけではありませんが、スタンダードモデルとして非常に人気の高いモデルです。
文字盤の種類が豊富でバリエーションがいくつもあるのがデイトジャストの魅力の一つなんですが、昨年出されたモデルはなんと4種類のみ。非常にさみしいラインナップですよね。
これまでにデイトジャストは数々の文字盤をラインナップしてきました。花柄、コンピューター、バーインデックス、ローマン、サークル、そしてカラーリングもスタンダードなブラック、ホワイト、シルバーからはじまりピンク、ブラウン、最近では定番化してきたブルーなど。文字盤を選ぶところもデイトジャスト楽しみでしたので、今年は数種類追加されるのではないかと思います。
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個人的にはピンクの文字盤が帰ってきて欲しいです。旧モデルのデイトジャストのピンク文字盤は購入寸前のところまでいったんですが、新型が出たとのことで、現在待ちの状態です。新作は旧モデルよりもすっきりとした印象なので、比べてみてから決めたいところです。
もはや新作予想というより願望です。すみません。でもピンクの文字盤は遅かれ早かれ必ず出ると思いますよ!!
意外とピンクの文字盤をラインナップしている高級腕時計ブランドって少ないんですよね。
ミルガウス
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2019年のバーゼルワールド前にロレックスのインスタにミルガウスが多く登場しました。これでミルガウスはモデルチェンジか?とロレックスファンにのあいだで話題になったものです。現行ミルガウスも登場は2007年とすでに10年以上たっています。確かにそろそろモデルチェンジしてもいいような気はします。今見てもなんか古いんですよね。デザインが。
この画像はロレックスパッションリポートが数年前に出したコラ画像です。ファーストミルガウスと同じく回転ベゼルを備えたモデルとなっています。現代ではビジネスシーンにもベゼルを備えたダイバーズウォッチやパイロットウォッチが増えてきているので、一般の方にもすんなりと受け入れてもらえそうな気がします。
40mmのサイズのモデルが多すぎるので、少し小さくしてくると面白いと思います。あえて36mmとか?
まとめ
ロレックスの2020年の新作予想をしてきましたが、エクスプローラー1のはかなり自信があります。根拠は弱いんですけど。エクスプローラー1はサイズも他のモデルと同じものがありますし、ケースのブレスレットのサテン仕上げと文字盤が違うだけでプロフェッショナルモデルというのもなんか弱い気がしていたんです。その現行エクスプローラー1を愛用しているんですが。
GMTマスターやシードゥエラーは頻繁にラインナップも増えてますし、大きくモデルチェンジしているので、エクスプローラー1もここらで大きく変わってほしいと思います。過去記事でもバーゼルワールドの新作のことはモデルごとに書いてあるのでぜひ見てみてください。
以上、ロレックスの2020年新作予想でした。
※2021年、ロレックスはバーゼルワールドを撤退して、ウォッチーズ&ワンダーズにて新作発表を行うことを明言しました。
新作発表は2021年に延びてしまいましたが、その分注目度も期待度も高いはず。2年分のモデルチェンジが見られる年なんてそうそうありません。
楽しみに待ちましょう!!