ドイツの実用腕時計メーカーのユンハンス(JUNGHANS)。ユンハンスは1861年に会社設立後、すぐにドイツ時計産業の信頼できる精密機器メーカーとして世界的に高い評価を受けるようになりました。この記事ではユンハンスの中でも最も人気の高いモデル、マックス・ビルについて書いていきたいと思います。
ユンハンス マックスビルとは
ユンハンスのマックスビル。マックスビルとはそもそも人の名前です。バウハウス最後の巨匠とも謳われ、建築・彫刻・画家・グラフィックデザインなど多分野で活躍したデザイナーのマックスビル。その人がデザインしたモデルなんです。
バウハウスのデザイン哲学は、奇をてらわず機能を徹底的に追及した必要最小限のデザインとなっています。現代モダンデザインの原点とも言えます。バウハウスのデザイン哲学は未だに多くのデザイナーに影響を与え続けています。
マックスビルのデザインは、機能を徹底的に追及した故のデザインなのです。
これはマックスビルのデザイン画。とは言ってもリストウォッチはマックスビル本人がデザインしたわけではないようです。1957年にユンハンスはマックスビルに時計のデザインを依頼。とはいってもこの時計はリストウォッチではなく壁掛け時計だったといいます。
ニューヨーク近代美術館(MoMA)に永久収蔵されたこのデザインを元に後の1962年、遂にこのモデルが完成しました。
デザインの基は60年以上前に出来上がっていたことになります。そんな製品を手に取ることができる。それだけでも何かロマンを感じます。
ユンハンス マックスビルの魅力
マックスビルの魅力、それは時計としての機能的デザインのシンプルさ。視認性の良さ。ヴィンテージの香りがする盛り上がりのあるドーム風防でしょうか。
実際腕時計には、シンプルなデザインのモデルは安いものから高いものまで数多くあります。
ダニエルウェリントンを始めとする北米系デザインの腕時計が、ここ10年で流行してきました。
ユンハンスに似たものは数多くあります。しかし、マックスビルにはバウハウスのデザイン哲学に基づいて造られたというしっかりとした背景があり、時計として語るには十分なストーリーがあります。
腕時計にこだわる人には欠かせない部分でしょう。
それから非常に丸みの強いドーム風防。ユンハンス マックスビルを横から見てみましょう。
これだけ丸みのあるモデルはなかなかありません。どこか懐かしい柔らかな雰囲気を持っており、その他の大量生産のチープなブランドと比べると大きく違うことがわかります。
若い人にも、年配の方でも、誰にでも似合う稀有な腕時計だと思います。
ユンハンス マックスビルのおすすめモデル
ユンハンス マックスビルには様々なバリエーションがありますが、大きく分けて2種類。それはシンプルな3針モデルのオートマティックとクロノグラフ機能のついたクロノスコープです。
マックス・ビル バイ ユンハンス オートマティック 白文字盤
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オートマティックはケース径が38mmとなっており、最近のもので言えばやや小ぶりと言えるサイズかもしれません。しかし、ベゼルが極薄で文字盤が非常に大きいため、サイズよりも大きく見えます。
実際にはシャツの裾にも収まるのでビジネスの場面では最高の一本でしょう。白文字盤を選べばどこに着けていっても間違いありません。
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マックスビルにはクォーツ式のモデルもありますが、永く愛用するなら機械式をおススメします。
マックス・ビル バイ ユンハンス クロノスコープ
ユンハンスの腕時計の中でも上級に位置するマックス・ビル バイ ユンハンス クロノスコープ。1960年代によく見られたシンプルなプッシュボタンも魅力的です。
レザーベルトのラインナップもありますが、夏での使用も考えれば購入する際はアンティーク調のメッシュベルトがおススメ。
購入後にレザーベルトを買い足して状況によって使い分ければあらゆるシーンに対応してくれます。
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個人的な感想として、ユンハンスの中でデザイン的に最も魅力的なモデルだと思います。芸能人だと唐沢寿明さんも愛用しています。
ずっしりとした重みが、良い時計をしているという気にさせてくれます。
ユンハンス マックスビル まとめ
マックスビルは世の中にある機械式腕時計の中ではリーズナブルと言える価格帯です。超本格的な機械式でありながら、シンプルなもので13万円、クロノスコープで35万円ほど。並行輸入店ならさらに20%引きくらいで購入できます。
それでも、他の高級時計に負けない力を秘めています。
・世界的な有名デザイナーがデザイン
・ユンハンスの完全自社製ムーブメント
・数十年たっても変わらないデザイン
このとおり、ストーリーも生い立ちも一流ブランドの有名モデルに引けを取らないくらいのものを持っています。
自身を持って相棒になれる腕時計だと思います。